FEV Virtual Engineパワートレイン動的シミュレーション

システムレベルのシミュレーション

『FEV Virtual Engine』は自動車開発業務に特化したソフトウェアで、MSC Software社のAdamsを応用したものです。FEV Virtual Engineでは、パワートレイン全体を含め、エンジンの動的モデル構築に必要なすべてのビルディングブロックを使用できます。リアルな三次元内部パラメーターの幾何学モデリングには、世界をリードする三次元立体モデル構築ソフト、パラソリッドカーネルを使用しています。また、元のCADモデルをインポートすることも可能です。

弾性体部品はモーダルリダクション加工(Modal Neutral Filesソフト使用)で使いやすくなっており、弾性体接触解析も可能です。これにより他の何よりも正確なマルチボディシミュレーションを実現します。

FEV Virtual Engineには、様々な既定モデルや、パワートレイン特有の補機類を形成する最先端のコンポーネントライブラリー、実用的なチュートリアルの数々、コンテクストに応じたヘルプ、直接的な三次元モデリングが含まれており、すぐに使いこなすことができます。

また、優れたコミュニケーター技術と他に類を見ないテンプレートベースの構造で、モジュール式かつ拡張性の高いモデリングを実現し、ユーザーの持つ知識や経験とシミュレーションへの機能要求に対応します。

コアコンポーネントであるAdamsやSolverは優れた高性能な解析ソフトウェアで、30年以上にわたり常に進化や改良を続けています。Adamsは標準搭載のファンクショナルモックアップインターフェース(FMI)を介し、ベンダーに依存しない最新の共有シミュレーションに対応しています。そのためFEV Virtual Engineは非常にオープンなシステムとなっています。タスクを自動化する強力なスクリプト言語を特徴とし、操作画面のカスタマイズや、独自のソルバールーチン生成と利用、独自のユーザー定義要素を備えたモデリングコンポーネントライブラリーの拡張も可能です。各ウィザードはクランクトレインやドライブトレインなどの複合モデル構築を自動化して作業速度を向上します。モデルと記録済みデータはデータベースに保管され、世界規模の大企業にも対応できる徹底したデータ管理を行います。さらに、一般的な三次元接触を解析できる先進的な機能に加え、パワートレイン特有の接触も素早く解析することができ、様々な用途にお使いいただけます。

使用方法

モデリング階層と手順に関して、FEV Virtual Engineはモジュール式モデリング手法を奨励しています。すなわちサブシステムを個別に構築し解析を行うものです。サブシステムは、場合によってはたったひとつのコンポーネントで構成されることもあります。FEV Virtual Engineはいわゆるテンプレートベースの製品で、どのサブシステムもテンプレートを元に構築されます。このテンプレートがサブシステムの青写真となりトポロジーを定義します。サブシステムは解析したい内容に合わせて調整、修正することができます。最後に複数の(場合によっては一個の)サブシステムをテストリグと組み合わせ、いわゆるアセンブリーを構築し、この状態のモデルを解析に使用します。

そのためFEV Virtual Engineは、テンプレートビルダー(モデル構築用)、スタンダードインターフェース(モデル解析用)の2種類の操作画面で構成され、それぞれに必要な操作や典型的な作業に対応します。

新規モデル(新トポロジー)を構築するには、まずテンプレートビルダー画面を使ってテンプレートを作成します。テンプレート作成作業のほとんどはウィザードを使って実行できます。このウィザードは、クランクトレインテンプレート、ベルトチェーンドライブテンプレート(あらゆる種類のチェーンや歯形ベルトを特徴とするタイミングドライブ、うね縞ベルトを特徴とするアクセサリドライブ)で使用できます。既存トポロジーを再利用したい場合には、テンプレート上にトポロジーが定義済みであれば、いわゆるスタンダードインターフェース内の既存テンプレートを元にして、新しいサブシステムを簡単に構築できます。新しいサブシステムはその後、使用目的に合わせて自由に調整、修正することができます。

言うまでもなく既存のサブシステムやアセンブリーも再利用可能で、必要に応じて調整できます。コンポーネントの調整はワンクリックで行うことができます。 

テンプレートについて

テンプレートとテンプレートベースのモデリング手法を使用すれば、各パーツを自在に組み合わせたり大きさなどを自由に変更することができます。テンプレート上では、モデルトポロジー(例えば“軸受がある”というトポロジー)が実際のモデルデータ(軸受の直径、幅、型式)から分離されます。モデルデータは後からスタンダードインターフェース画面でいつでも調整できますが、トポロジーはできません。そのため良質なテンプレートを作成することで、非の打ち所のないモデルを構築でき、直ちに解析結果を比較検討することができます。これにより、テンプレートをモデリングの品質管理に活用することも可能になります。